オリンピック・パラリンピック体験記(2)
前号の続きでオリンピック・パラリンピック体験記をお送りします。
<英語を生かせたメリット>
アスリートエスコートで一緒になったボランティアは年配の方が多く、
英語ができる人材は不足していたため
選手と直接関わるところでは私が重宝されました。
試合前の挨拶や、試合後に選手をミックスゾーンに連れていくときなどは、
選手とのコミュニケーションが必要でした。
実際に選手とした英語の会話は以下のようなものがありました。
アルゼンチン代表のHoracio Zeballos(セバジョス)選手を
ダブルスの敗戦後にミックスゾーンに連れていかないといけない場面でした。
私:After the match all players must go to the Mixed zone.
セバジョス選手:No, No I will take a shower first.
私:Sorry but you have to go mixed zone first, your countries’ media is waiting for you.
セバジョス選手:Let them wait!! I will shower!
敗戦後の選手をなだめるのは大変でした。
この後セバジョス選手はシャワーに入った後、
スムーズにミックスゾーンに連れていくことに成功しました。
ドイツ代表のDominik Koepfer(ドミニク・ケプファー)選手とは
2回戦の試合の前後と別の日の夜に偶然会場内で会いました。
ケプファー選手も私のことを覚えていたので、
私のようなボランティアがオリンピアンに覚えられていたことに感動しました。
ケプファー選手とは2回戦の前にこのような会話がありました。
私:I am a big fan of Germany, please win it for your country.
ケプファー選手:Thank you. I will try my best.
夜偶然会場内で会った際には
私:Hello again, how is Tokyo2020?
ケプファー選手:Oh it is you again. It is really good but it can get too hot in daytime.
私:Yea, I agree. So which tournament are you competing next?
ケプファー選手:Oh I have a lot. In one week, I have tournament in Canada. Then in America and after that, it’s the US open.
(US open とはテニスの四大大会の一つです。そのような大会に出場できる選手と個人で話すことができるのは光栄なことでした。)
私:I will be a big fan of you from Japan. I hope you all the best.
ケプファー選手:Thank you man.
このように私のポジションでは英語は必須ではなかったのですが、
英語を使って話したほうがわかりやすく、親切なエスコートができたと思います。
オリンピックでは会場内でのルートの細かい指示や、
試合前や試合後の誘導で英語を使用していました。
私は得意な英語を使って積極的に会話をしていった結果選手たちに重宝されて、
積極的に話してもらいアスリートと直接触れ合うとても良い経験になりました。
次号に続きます。